2012/01/14

氷点下14度 函館のホームレス事情2


夜間閉鎖された直後のJR函館駅 午前3時25分



1月12日午前3時のJR函館駅待合室には男性7名が固いベンチの上で横になっていました。
札幌発青森行きの「急行はまなす」が函館駅に着くのが午前2時52分、札幌、函館間はディーゼル機関車が客車を曳いていますが、函館、青森間は電気機関車に変わります。この入れ替え後の午前3時22分に青森に向け函館駅を発車します。

その直後に函館駅は1時間閉鎖されるため、駅で寝泊まりしているホームレスらは移動を余儀なくされます。

この日の函館新聞は、「道南厳しい寒さ、水道管凍結相次ぐ」と報じてました。
12日の函館の最低気温は氷点下14.3度、氷点下14度を下回るのは12年ぶりとのこと。

駅を出たホームレスの人たちは、函館ツインタワーの公開空地(ロワジールホテル1階)に向かう者、ホテルの裏に身を隠す者、周辺を歩く者などの行動が見られた。

駅裏に広がる函館港では海水温が外気温より高いときに見られる「けあらし」(気象用語では蒸気霧)が見られ、まるで湯気がたつように海面からもくもくと霧が発生していました。




午前3時のJR函館駅待合室





12日の夜間には、函館社会保障推進協議会の路上生活支援グループの調査活動も行われ函館駅、函館駅前バス待合所、津軽海峡フェリーターミナル、七飯駅を調査。

結果は函館駅待合室に男性5名、女性1名、バス待合所に女性1名、フェリーターミナルと七飯駅は0名。

うち函館駅の男性2名と女性1名は数年来このようの生活を送っていて、男性1名と女性1名については自らの意思でこのような生活を送っています。
支援グループでは、相談の連絡先を記したチラシを配布し脱路上を希望者への住まいの提供、食事の提供、生活保護申請の援助を行っています。

1月13日、私は札幌で開催された学習会の帰路、はまなすを利用しました。
13日午前3時、函館駅待合室のベンチ上には男性5名。3時半、まず駅北口から女性が、ロワジールホテル裏へ移動し屈むようなかたちで頭からタオルをかぶり寒さをしのいでいました。男性2名はツインタワーの公開空地へ、もう一人の男性はホテル裏のひと一人入れるほどの空間にからだを寒風から守るように身を寄せていました。

函館市は年2回路上生活者の実態調査を行っています。そして厚生労働省の路上生活調査も今月全国的に実施され、函館市は今月20日に実施予定となっています。本人たちの意思を尊重しながら希望があれば脱路上の支援を速やかに行うことが行政(函館市)にも求められます。


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